藤代だより

2016年10月号

「スポット野菜」と「旬」



平素は大変お世話になっております。近日は台風の影響を受け各所、各位の皆様におかれましては様々な影響、被害に遭われたことと思い、弊社を代表いたしまして御見舞申し上げます。
このような防ぎようのない自然災害に関しましては青果市場全体が一丸となり乗り越えていかなければならないと同時にお客様各位にご迷惑をおかけしないよう社員一同頑張ってまいります。
 さて、今回のテーマについてお話していこうと思いますが・・・皆様ご存知かとは思いますが青果市場には毎日新鮮な青果物が入出荷されております!
私どもはこういった市場内外から青果を買い付け、お客様に向け日々より新鮮で美味しい旬の野菜をお届けすることを生業にしております。
その中でも時々、通常販売価格より安価なものや高値ではあれど美味しい青果が少数入荷してまいります。
しかしこのような野菜は次回入荷がいつなのか、次回相場はどのくらいなのかがわからないという不安定な入荷状態の野菜でして、こうしたものを私達の中では「スポット野菜」と呼ばせて頂いております。
「スポット野菜」をお客様にご紹介していくにはタイミングが先方と合わなければおすすめ自体もなかなか難しく、売り手側の私達もおすすめはしていきたいけれどチャンスもなく毎回悩みを抱えてしまっているのが現状です。
そんな中、あるホテルの料理長様とお食事をご一緒させていただけるという機会を与えていただいたのです。
私は、弊社の業務部がお客様の為に発行している「旬の野菜情報」、「今旬のおすすめ商品」という情報資料を毎月お渡ししてはいたのですが・・・
大きなホテルの為、日々同じような野菜を納めることしかできておらず私どものイメージの中だけでホテル様側のメニュー変更などの際に特定の野菜の供給を
滞らせてご迷惑をおかけしてはならないんだという強い思い込みがありました。
 しかし、その会席の中で「スポット野菜」のご紹介には今回がいい機会だ!と思い料理長様に思い切ってお話をさせていただきました。
ダメもとでお話をさせていただいたのでさほどの結果は得られないだろうと思っていましたが…なんと 返ってきたお返事が・・・
「そのような野菜があるのならばどんどんそういった情報を教えてほしい!」という言葉が…さらに私は「商品を気に入っていただいたとしても定期的に御納品できるかがお約束できません」と加えて説明いたしました。
すると「そんなことはその時々でメニュー自体を合わせて変えていけばいいんだよ、我々はお客様に対してよりおいしい料理を提供していくことが仕事なんだよ。その短期間でも美味しい旬の野菜が入荷するのならそれを使わないのはもったいない!」と逆に言われてしまったのです。
その時、私自身思い込みの部分が先行していてお客様の本来求めていらした情報を提供できていなかったんだなと改めて反省したと同時に「よし!これからはどんどんおすすめしていこう!」と思い・・・今では何か新しい物、また安く提供できる美味しい野菜があればホテル様のメニューに組み込んでいただいております!!
これは私にとって本当にうれしい出来事で何事もやってみなければ結果はでないということを再確認できた出来事でした。
今後もより多くのお客様と会話を重ね、ご納品時にお会いできないお客様には情報紙やお電話でコミニュケーションを増やしどのお客様に対しても同じように喜んでいただけるように努力してまいります。
また私個人だけではなく弊社の社員一丸となりこのような取り組みを推進し、
今回の経験を活かして若手社員の育成や社の雰囲気づくりに積極的に取り組んでいき、今よりもさらに活気のある藤代商店に出来ればいいなと考えております。
今後とも皆様に勉強させていただくことも多いかと思います。そういった外部からの風通しの良い会社作りにも励んでまいります。
藤代商店は皆様と産地の架け橋になれるよう日々勉強、努力を重ねてまいりますので今後ともよろしくお願い致します。

~ 仕入商品管理課 鈴木 賢治 ~

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