藤代だより
2014年12月号
西洋なしフォーラムのこと
11月は温暖な陽気で野菜の出荷が順調すぎてしまい、大量供給の相場安でしたが、12月になり本格的な冷え込みそして局地的な大雪により、野菜相場の大幅な変動と欠品などでご迷惑おかけしております。仕入部酒井です。あらためて自然の力強さ、偉大さを感じています。
少し前のことですが、11月8日、東京の南青山会館にて第15回西洋なしフォーラムが開催されました。
この会は平成13年から始まり、農研機構果樹研究所の後援のもと、各県の研究機関や生産者さん、料理・菓子業界の方や、流通関係者などなどの西洋なし好き(マニア?)が全国から集まってくるのです。
私はコミス梨の見城さんの影響で参加させていただくようになったのですが、今ではそのマニアぶりにどっぷり浸かっています。
新潟のル・レクチエ生産者の渡辺さんの基調講演から始まりました。
「人・事・物・想」のテーマのもとに、ル・レクチエの収穫後は蔵にしまい、モーツァルトの音楽を聞かせ追熟させるなど生産から出荷まで想いのこもった流れをお聞きしました。
その後は各産地、生産者さん、レストランやケーキ屋さん、料理研究家の方々による展示・試食があり、市場には出回らない品種や新品種、生産者さんの魂のこもった品種、西洋なしを使ったお菓子や料理、加工品の試食など、それだけでも参加した意義があると思える充実ぶりです。
開催されるタイミングによりその時ベストな熟度の品種は違いますが、試食コーナーの奥にいらっしゃる生産者さんや研究機関の方々と話しをしていると、苦労や想い、知恵や工夫を感じることができてこちらも幸せになれます。
もがき苦しんでなお動き続けるその努力が、少しずつより良い物へとつながってそして進化していくものではないかとおもいます。
熱い人達に会い刺激たっぷりといただきました。いただくばかりではなくいつかはきちんと返せるように、より良い仕事をしていきたいです。