藤代だより
2012年10月号
国産の松茸
暑かった夏もようやく落ち着き野菜達もなんとか一安心できそうです。お世話になっております、仕入部酒井です。
例年であれば今頃(10月1日現在)から国産の松茸が市場に並ぶのですが、夏場暑すぎたからか、東日本の干ばつのせいか、入荷量が非常に少ないです。そのため相場も高いままです。
松茸は赤松と共生することで発生します。そのため赤松の山林管理が欠かせないのですが、高度成長にともなう都市化が地方にも広がり山林を荒廃させたり、温暖化(?)の影響などの理由により松茸の収穫量が減っているそうです。
もっとも山林管理がいき届いても赤松と松茸との共生関係は70年といわれ、その後はガクンと発生量が落ちるそうです。
そして国産の松茸の出荷量は昭和30年代最盛期の60分の1にまで減り、現在 全国に出回る松茸の9割が輸入品であるという悲しい現状になっています。
さびしい現状を嘆いていてもいけません!
国産松茸はあの香り、そしてコリコリの歯ごたえ、やはり輸入品とはまったく違います。その良さを我々青果業界の人間が理解し、伝え、残していきたいです。
さあ国産松茸の入荷が始まります。皆様ぜひぜひご賞味ください。