藤代だより

2011年12月号

2011年 今年もありがとうございました

11月までは暖かい日が続き、この冬は暖冬かな?と思っていたところ、12月に入るとめっきり冷え込み、連日寒い日が続き、ふと気が付くともう暮になりました。
仕入部の酒井です。
今年は3月に東日本大震災とその後の原発事故もあり、市場関係でもかなりの混乱が続いています。
東北地方の生産地を応援していこうという雰囲気もあるのですが、福島産地の品物には安値がつき、放射能問題では各自治体及び民間機関が検査し出荷するという、想像もしなかった流通が行われております。
誰が悪いわけでもないのですが・・・
12月に入ったころ、 福島県いわき市に視察に行きました。
以前からいわき市には何度か訪れていたのですが、震災後は初めてでした。
冬晴れの素晴らしい朝、いわき市に到着し移動中の車から見る風景は依然と変わらず、緑豊かな山々、来年に向けて休ませている田んぼ、燦々と朝日が差し込み、本当にここが被災したところなのか?と思えるほどでした。
畑には丸々と太り 硬過ぎず、旨味のしっかりありそうな長葱、また少し小玉傾向でしたがキュッとしまった甘そうな白菜などが所狭しと植えられておりました。
海辺の町に訪れようと移動した際にも地震の影響は少ないのでは?と思ってしまうほど穏やかな街並みでしたが、しかし海辺に近づくにつれ以前あった街並みがすっかり無くなっていたり、道路が通行止めになっていたりとテレビ画面で見るものとは別の雰囲気でした。
視察した日以来、あの風景をしっかり目に焼き付け、これから自分に何ができ、何を続けられるのかを考えています。
これを機に皆で色々な事に気付き、もっともっと社会が良くなっていくと願い、またそうなると確信しております。
本年も沢山の方々にお世話になり有難うございました。
来年も注文に答えていくのは当然ではありますが、心をこめて野菜作りされている産地、生産者さんの美味しいものを目利きしお届けできるように信頼して頂ける八百屋を心がけます。
良いお年を。

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